障害のあるお子さんのこと

発達障害とは

発達障害者支援法第2条により、自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものとして規定されています。
発達障害は、周囲からは分かりにくい障害であるため、誤解されることがあります。また、発達障害のある人たちは、さまざまな生きづらさを抱えており、保護者の方も育てにくさを感じることがあります。周囲の人々の理解が必要となります。
具体的には、次の障害特性がありますが、発達障害は重なり合い、区切りが明確でないのが特徴です。

自閉症
・言葉の発達の遅れ
・コミュニケーションの障害
・対人関係・社会性の障害
・パターン化した行動・こだわり
などの行動が特徴的です。
アスペルガー症候群
・自閉症と同じような特性をもっていますが、知的発達の遅れや言葉の発達の遅れはみられません。
注意欠陥多動性障害(ADHD)
・集中できない
・じっとしていられない
・考えるよりも先に動く
などの行動が特徴的です。
学習障害(LD)
「読む」「書く」「計算する」等の能力のうち特定のものの習得や使用が、全体的な知的発達に比べて極端に苦手です。

対応について

ことばの理解

言葉(音声)による情報は、瞬時に消えてしまいますので、発達障害のある人には、理解しづらい場合があります。言葉を使う時には、やさしく、ゆっくりと話しかけてください。また、あいまいな表現は避け、簡潔に情報を伝えてください。文字、絵、身振りなど視覚的に分かりやすく伝えると理解しやすいと言われています。

相手の気持ちの理解

発達障害のある人は、相手の気持ちになって考えることや、相手の心を読むことに困難さを抱えている場合が多いです。本人は、決して悪気があってそうした言動をとっているのではないことを周囲が理解してください。そして、本人に分かるように、丁寧に全体の状況を説明したり、相手の気持ちに気づくことを促したりしてください。

社会のルールの理解

社会生活をしていく上のさまざまなルールが分からず、守れない場合があります。もし、ルールが分かっていないようでしたら、分かりやすく説明してあげてください。また、「~はダメ」とか「~はしてはいけません」という言い方より、具体的に何をすればよいのかを伝えてください。その際にも、視覚的な情報を用いると有効です。

教材学習

特定の教科や科目が苦手な場合があります。ちょっとした工夫や代替手段の利用で苦手さが軽減されることがあります。苦手な面は別の方法で補い、得意な面を伸ばしてあげるという姿勢が重要です。

じっとしていられない

「何を」「どこで」「どのように」「どれくらい」「終わったら何をするのか」を明確にすることが有効な場合があります。ちょっとした刺激に反応してしまう場合には、席の位置を刺激の少ない場所に移すなどが効果的な場合があります。

一人一人の特性に応じて対応の仕方もさまざまですが、叱るより褒める機会を増やしていくことが大切です。

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