子どもの車内放置に気付いたときは通報を!〜子どもの事故防止について〜

子ども(乳幼児)は体温調節が未熟なこともあり、自動車内など内部の気温が上がりやすい環境では、短時間でも熱中症の危険性が高まります。
今回は、子どもの車内放置の危険性や、子どもの事故防止などについて取材しました。
どのような対策・対応が必要か、一緒に考えてみませんか?

画像1

子どもの車内放置の危険性について

だんだん気温が高くなってきました。熱がこもる車内などは、あっという間に高温(※)になります。子ども(乳幼児)は、体温調節機能が未発達で、高温下では短時間で体温が上昇し、死に至ることがあります。
「眠っているから」「少しだけ」と子どもを自動車などに乗せたまま、その場を離れると思わぬ事故につながり大変危険です。

※真夏の車内では、エアコン停止からわずか15分間で、熱中症指数が危険レベルに達します。
(参考:真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)(外部サイト)

※クーラーを入れたままで車を離れたとしても、暑い場所では、車はオーバーヒートしてエンジンが停止してしまい、車の中はすぐ高温になります。
(参考:熱中症環境保健マニュアル2022(外部サイト)

2022年に行われた民間会社の調査(2652人が回答)では、子どもや孫を乗せた経験がある、全国の20~69歳のドライバーの中で、29パーセント(768人)が子どもを残したまま車を離れたことがあると回答しており、このうち18人が「車内に子どもを残していることを認識していなかった」と回答しています。
 
また、子どもが車外に出て交通事故にあうというリスクもあるため、短い時間でも、車内に子どもだけを残すことは非常に危険です。
車内に子どもが取り残されている場面を見かけたら、ためらわず、消防(119番)や警察(110番)へ連絡してください。
また、児童虐待が疑われる場合は、子ども総合センター(児童相談所)等へ連絡をお願いします。

児童虐待防止について

「少しの時間であればいいだろう」と故意に子どもを車内に放置することは児童虐待(ネグレクト)に分類されています。
(参考:児童虐待防止対策(こども家庭庁サイト)

「北九州市子どもを虐待から守る条例」では、市民、事業者の責務として、「虐待を受けたと思われる子どもを発見した場合は、速やかに通告をしなければならない。」と定めており、皆さんには、通告義務があります。
通告は、子どもや保護者に対する支援の出発点です。
「虐待かな・・・?」虐待かどうか分からなくても、少しでも疑いがあると思われたら、匿名でかまいません、ためらわずにご連絡を!

【児童虐待に関する相談・通告先】

  • 児童相談所全国共通ダイヤル 189
    ※お住まいの地域の児童相談所(北九州市は子ども総合センター)につながります。
  • 比較的軽度な虐待行為(手足の傷やあざネグレクトなど)
    区役所保健福祉課 子ども・家庭相談コーナー
    (受付時間8時30分~17時 ※土日・祝日・年末年始を除く)

    画像2
  • 一時保護が検討される重篤な虐待行為(頭部の外傷や性的虐待の疑いなど)
    子ども総合センター(北九州市児童相談所) 093-881-4556
  • 子どもに関する相談に24時間365日対応します
    24時間子ども相談ホットライン 093-881-4152
  • 困りごとや悩みを抱える子どもや、子育てに対する不安を抱える保護者の相談を受け付けています。
    (親子のための相談LINE 受付時間10時~20時 ※年末年始を除く)

    画像3
(参考)
児童虐待の防止に関する法律(第6条)
児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。

「北九州市子どもを虐待から守る条例」について

皆さんは、「北九州市子どもを虐待から守る条例」をご存じですか?
この条例は、市民が一丸となって、子どもの安全と健やかな成長が守られる社会を実現するために、平成31年4月に議員提案により施行されています。
条例では、子どもを虐待から守るための基本理念を定め、市、市民、保護者、関係機関等及び事業者の責務を明らかにするとともに、子どもを虐待から守るための施策の基本的事項を定めることにより、子どもを虐待から守る施策を総合的に推進し、もって子どもの心身の健やかな成長に寄与することを目的としています。
 
条例についてまとめたパンフレットがありますので、是非ご覧ください。

画像4

(参考:「北九州市子どもを虐待から守る条例」について(北九州市サイト)

子どもの事故防止について

子どもは運動機能の発達とともに、いろいろなことができるようになります。その一方で様々な事故にあうおそれがでてきます。
こども家庭庁では、0歳から6歳(小学校に入学前の未就学児)の子どもに、起こりやすい事故とその予防法、もしもの時の対処法のポイントをまとめたハンドブックを作成しています。
こちらも是非ご覧ください。
 

画像5

こどもの事故防止ハンドブックについて(こども家庭庁サイト)

北九州市からのメッセージ

これから、気温も上がり、車内の温度も短時間で上昇しやすくなります。
子育てする中で大変な状況はあろうかと思います。
しかし、「せっかく寝たから・・・」「少しだけなら・・・」と、お子さんを自動車などに乗せたまま、その場を離れると思わぬ事故につながり大変危険です。
自分で身を守ることができない子どもを守るのは大人の役割です。十分な気配りを忘れないようにしましょう。
車内放置を見かけた場合は、ためらわず、警察(110番)や消防(119番)へ連絡してください。あなたが気づき、連絡(通告)することが、子どもを危険から守ることにつながります。
みんなで子どもの命と育ちを守っていきましょう。

(参考)
熱中症対策について(北九州市サイト)熱中症予防啓発動画【みんなの熱中症NEWS 北九州編】(外部サイト)

子育て応援情報